仙台抗争

事件

平成19年(2007年)3月29日
宮城県仙台市若林区のマンションのエントランス付近で、六代目山口組系二代目宅見組内高木組の組員が、住吉会西海家系早坂組の組員に包丁で刺殺された。

背景

もともと仙台は住吉会系が勢力を持つ地域で、後発として山口組系が進出して来ていた。これまで大きな衝突はなかったが、地域の当事者同士では殴り合いに発展する小競り合いがあり対立はあった。今回直接の原因になったのは、二代目宅見組内高木組に関係する人物が、西海家系早坂組が主張するシマ内に飲食店を出した事で、ミカジメなどの問題からさらに対立し事件に発展した。

事件の4日前にも二代目宅見組内高木組の伊藤晃、桜井幸康らが、西海家系早坂組の幹部・平田博治を車で拉致し、マンション内の組事務所で暴行を加えている。

事件のあった日にも話し合いがあったが決裂し、二代目宅見組内高木組の畠山博貴、岡部政彦、渡辺誠らが、西海家系早坂組の庄子正明をゴルフクラブで殴打している。

経過

平成19年(2007年)3月30日
仙台市青葉区大町にある早坂組幹部宅のマンションで、西海家系の組員と準構成員の二人が、非常階段から現れた二代目宅見組内高木組の畠山博貴、岡本健二に背中や足を撃たれ重傷。

同年3月31日
仙台市若林区の二代目宅見組内高木組事務所ドアに拳銃弾が撃ち込まれる。

同年同日
六代目山口組若頭補佐で関東ブロックのブロック長の芳菱会総長・瀧澤孝が仙台入りし、西海家と話し合い午後には手打ちとなった。

事件後

六代目山口組が打ち出す抗争厳禁の方針通り、早急に事態は収束となった。また近年の傾向として警察が把握する正式な組員だけでなく、組に名札を上げない関係者や周辺者といった立場の人物も事件に関わる事が多い。

平成19年(2007年)11月
仙台市青葉区大町の銃撃事件で、二代目宅見組内高木組の畠山博貴が指名手配される。

平成20年(2008年)1月11日
畠山博貴が出頭。

仙台地裁は検察の求刑20年に対し、畠山博貴に懲役16年の判決を言い渡した。 否認していた殺意や共犯とされる岡本健二との共謀も認定した。

一連の事件で県警は山口組系8人、住吉会系15人の合計23人を逮捕した。