埼玉抗争

事件

平成20年(2008年)3月31日
八潮市のファミリーレストラン「デニーズ八潮店」の駐車場で、六代目山口組系二代目小西一家内二代目堀政連合傘下組織の相談役・鈴木寛茂が、住吉会系住吉一家伊勢野会の幹部2人と、政治結社会長ら幹部4人の計6人らに刺殺される。

背景

事件から2週間後埼玉県警は、二代目堀政連合傘下組織の相談役・鈴木寛茂を刺殺したとして伊勢野会幹部の細野保、村田直人を逮捕した。 逮捕された細野保の供述によると「鈴木寛茂の車を覗き込んだ事でトラブルになり、かっとなって刺した」との事だが、直接の原因以外に、鈴木相談役の事務所開設を巡って伊勢野会とトラブルがあった、地元の祭りで伊勢野会の者とトラブルがあった、など複数の噂がある。

経過

平成20年(2008年)4月1日
草加市瀬崎町にある伊勢野会本部で車4台に銃弾が撃ち込まれガラスが割られる。

同年同日
ふじみ野市にある住吉会系住吉一家三角八代目の事務所で、同組幹部・鈴木敦嗣が銃撃され死亡。

同年同日
川口市内の民家に銃弾が撃ち込まれる。この民家には以前、小西一家の組員が住んでいた。

同年同日
山口組関東ブロックの責任者らと住吉会の幹部らで、話し合いの場が持たれた。

4月2日
再度仲裁を交えて話し合いの場が持たれ、夕方には和解が成立。

 

事件後

平成21年(2009年)7月
八潮市のファミリーレストラン駐車場で、小西一家系二代目堀政連合傘下組織の相談役・鈴木寛茂を刺殺し、殺人罪などに問われた住吉一家伊勢野会幹部・細野保被告の上告を棄却。無期懲役が確定。

平成22年(2010年)1月22日
ふじみ野市で起きた小西一家からの報復と見られる射殺事件で、山口組系二代目小西一家総長・落合勇治を逮捕。

同年2月10日
埼玉県警が山口組総本部を家宅捜索

平成25年(2013年)7月18日
さいたま地裁は、二代目小西一家の落合勇治総長に、求刑通り無期懲役と罰金3000万円の判決。

平成28年(2016年)02月01日
二審の東京高裁は落合の控訴を棄却し一審判決を支持した。

この事件では、二代目小西一家から40人以上の逮捕者を出し、トップの落合勇治総長までが逮捕された。枝組織の事件から、直系組長まで当局の手が伸びるのは稀な事であり、無期判決が出るなど今後の裁判も注目されている。