六本木クラブ襲撃事件 国際手配の見立真一に懸賞金

2012年9月2日、東京都港区六本木のクラブフラワーで発生した世に有名な六本木クラブ襲撃事件の首謀者にして、ただ一人逃亡を続けている関東連合OBとされる見立真一容疑者に対して警察庁は、有力情報に懸賞金を支払うことを決定した。

事件は関東連合が対立する相手方への襲撃事件と当初は見られていたが、事件後早い段階で人違いを指摘され、その後犯行グループの供述からも相手を誤認した襲撃であった事が明らかにされている。関東連合については、朝青龍事件や海老蔵事件などマスコミや社会を賑わす大きな事件を通してその名を知られ、2013年には警察庁により準暴力団と規定されるに至っている。

事件後警視庁は襲撃に関連する19人の逮捕状を取ったが、警視庁もまたこの事件については慎重な捜査をしていた印象がある。すでに特定した被疑者の行動確認と並行して、防犯カメラの映像を公開し犯行グループの反応や行動を様子見していた節がある。防犯カメラの映像を公開した時点で、警視庁が犯行グループについて、どこの誰だか見当がつかないと言う状況ではなかったと思う。当時の映像公開には、反応を見ながら慎重を期す意味があったように思う。

被疑者を特定したらただちに身柄を拘束し、キツイ取調べを通して自白調書を取り被疑者側から証拠関係を積み上げるのではなく、捜査側で証拠関係の積み上げを先行し、たとえ被疑者が否認しても認定で持っていけるだけの捜査をしたはずである。つまり警視庁はその後の公判までを十分に見通したシナリオを慎重に描いたはずだ。

そして逮捕状を取った19人のうち18人を逮捕した。一つの事件で逮捕される人数としては多過ぎる。これほど多いとおそらく色んなところでボロが出てくる。全員の供述を一致させる方法は真実を語る以外になく、口裏合わせが通用する人数ではない。捜査側と対抗するなら完全黙秘以外に方法はないと思うが、この事件に関しては被害者が人違いだった事もあってか、個人それぞれ反省の弁を口にする者もいる。またメンバー側に不利な供述をする者もおり関東連合としての足並みは崩壊しているように見える。

現在すでに服役している者や控訴審を争っている者がいる。そんな中で唯一逮捕できていない人物が事件の首謀者とされるこの見立真一だ。最後の足取りとしてフィリピンへの入国が確認されているらしいが、警察はフィリピンにだけ目を向けているわけではないと思う。警察得意のトボケがあるかもしれない。すでにフィリピンから移動している事実を掴んでいても、掴んだ事実関係を発表しないという捜査手法もある。

フィリピンでもこの懸賞金を広く告知すると言う事なので、もしフィリピンに潜伏しているならフィリピンという国の背景や国民性から考えると、大きな進展があってもおかしくない。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150708-00000034-jnn-soci